髪の毛はタンパク質という成分が主成分としてできています
このタンパク質が変性することで髪の毛は硬くなり、ダメージしている状態に感じるようになります。
髪の毛が硬くなってくる要因はタンパク変性によるものです。
タンパク質が変性することでダメージはもちろん、
- ヘアカラーの色落ちが早くなる
- 乾燥しやすく・膨らみやすくなる
- スタイリングしたヘアスタイルの持ちが悪くなる
と言った扱いにくさが発生してきます。
ここ最近ではアイロンを使ってスタイリングをされる方が増えてきた関係で重度・軽度はあるものの、多くの方がタンパク変性に悩まれているように思います。
このタンパク変性への対策と改善方法をこの記事ではまとめていきます。
目次
髪が硬くなるのはタンパク変性が原因
髪の毛が硬くなる原因はタンパク変性という状態が原因となります。
タンパク変性とは様々な理由から髪の毛の中にあるタンパク質が硬く変性をしてしまうことを言います。
言葉にするとわかりにくいので卵を例に解説してみます。
生えたばかりの髪の毛は生卵のような状態です。
柔らかく、しなやかな状態にあります。
生卵の状態に熱が加わることで茹で卵のように硬くなります。
これがタンパク変性です。
このような変化が髪の中でも起こっています。
タンパク変性が起こることで髪の毛は硬くなり、枝毛や切れ毛などのダメージが発生しやすくなります。
なぜ髪が硬くなる?
タンパク変性は次のような日々の生活環境の中で発生していきます。
- ヘアアイロンの熱
- ドライヤーの熱
- 石油系界面活性剤
- 縮毛矯正やパーマなどの施術
順番に解説をしていきます。
ヘアアイロンの熱
乾いた状態の髪の毛は100度の熱でタンパク変性が始まっていきます。
接触したらすぐに起こるというわけではありませんが、日々の使用で少しずつタンパク質は乱れていきます。
できる限り低い温度(130〜150度以下を推奨)でアイロンを使用するように心がけてください。
またアイロンを使用する前の日には乾かす前にナイトバームをお米1つ部分つけておくとオイルの膜が熱を防いで髪が硬くなることを防いでくれます。
ドライヤーの熱
濡れた状態の髪の毛は60度ほどの熱でもタンパク変性が進んでいきます。
つまり乾いた状態のアイロンよりも濡れた状態のドライヤーの方が負荷がかかりやすくなります。
かと言って乾かさないと頭皮環境が悪くなることや別のヘアダメージにつながるので乾かすことを推奨します。
乾かす前には髪の毛の水分をしっかりと拭き取ることと熱から髪を守ってくれるタイプのヘアオイルを使用することをお勧めします。
石油系界面活性剤
ドライヤーやヘアアイロンほどのタンパク変性はないものの、界面活性剤(シャンプーの主成分)によるタンパク変性も確認がされています。
石油系界面活性剤をはじめとした強すぎる洗浄成分は避けてマイルドなものを使用するように心がけてください。
縮毛矯正やパーマなどの施術
縮毛矯正やパーマは還元剤という成分を利用して髪の中のタンパク質の形状を変化させて形を変えています。
このタンパク質の形状を変える際にタンパク変性は起こります。
更に縮毛矯正やデジタルパーマは高温の熱を加えるので硬く感じやすくなります。
できる限り柔らかさを保つためにも当店では髪質改善を組み合わせたご提案をしております。
硬くなった髪の毛を元に戻すには?
では、既にタンパク変性をしている髪の毛を元に戻すにはどうしたらいいですか?
基本的に1度タンパク変性を起こしてしまった髪の毛は元に戻すことはできません。
卵で例えると生卵を茹で卵にすることはできても、茹で卵を生卵に戻すことができないことと同じです。
だからこそタンパク変性を起こさないように予防が必要なのです。
髪を硬くさせないための予防
具体的に言えば髪の毛に触れる熱を最小限にすることと日々のヘアケアを心がけることです。
- 髪を乾かす際にはしっかりと水分を拭き取った状態で洗い流さないオイルをつけてから乾かすこと。
- またヘアアイロンを使用する際には130〜150度に設定の上でタンパク変性を抑えてくれるオイルを使用してから使用すること。
- 使用するシャンプーは髪に優しいものを使うこと
上記のようなことが重要となります。
髪を綺麗に見せることはできる
タンパク変性した状態を戻すことはできませんが、髪の毛を綺麗な状態に見せることは可能です。
当店のメニューの中では髪質改善トリートメントがそれに当たります。
髪の内側の元気なタンパク質を活性化させ、流出を防ぐために繋ぎ合わせることでタンパク変性の進行を予防させることができます。
また髪の外側の状態を綺麗に整えることで見た目をしなやかな状態に仕上げることができます。
定期的な継続が必要なことは確かですが、継続することで硬くなった髪の毛も柔らかく改善していくことができます。
髪が硬くなってしまう原因と改善方法を現役美容師が解説します まとめ
ここまでの内容をまとめます。
- 髪の毛が硬くなる要因はタンパク変性によるもの
- タンパク変性は熱・界面活性剤・還元剤によって引き起こる
- タンパク変性は1度起こると直すことはできないので予防が重要
最近の生活環境の中ではタンパク変性が発生しやすい要因が数多くあります。
だからこそダメージを発生させないためにも原因を理解して予防をすること、髪質改善を活用してケアをすることが重要です。
少しのケアでも積み重ねていくことで綺麗な髪を作っていくことはできます。
髪が硬くなってきて悩まれている方は是非実践をしてみてください。