ショートカットなのですが癖毛で広がってしまい、扱いにくく悩んでいます。
縮毛矯正をかけた場合、ぺたんこになってしまいますか?
癖は伸ばしたいのですが、ぺたんこな仕上がりは嫌で・・・。
癖による広がりを抑えるのであれば縮毛矯正は必須です。
かけている場合とかけていない場合を比較すれば、かけている方がペタッとした質感に見えやすくなります。
その中でなるべくペタッと見えすぎないように丸さを出しながら縮毛矯正をかけていくことは可能です。
ただし、パーマをかける訳ではないので ふんわりとしたボリューム感までは表現することはできません。
ロングスタイルとショートスタイルに縮毛矯正をかける場合はアプローチ方法や気をつけていることは全く異なります。
ロングスタイルは納まりや艶感・手触り感に注力しますが、ショートスタイルは自然な見た目に注力しております。
ショートスタイルでぺたんこなツンツンとしたスタイルは苦手意識を持たれる事が多く、今回のご相談者様のように避けたいと希望される方が多くいらっしゃいます。
今回はショートスタイルに縮毛矯正をかける際にどんなことに気をつけているのか?を実例を交えて解説していきます。
目次
【ショートヘアに縮毛矯正】ぺたんこにせず丸さを残してかける前の状態
まずはご来店時の様子です。
約1ヶ月ほど前に人生初のショートスタイルにチャレンジされたそうです。
切り立ては良かったそうですが、しばらく経つと湿気の影響で癖が強くなり まとまらずに扱いにくくなってしまったそうです。
ロングスタイルでは重さで癖がないように見えていても、ショートスタイルにした途端に癖が強くなってしまった。ということはよくあります。
バッサリと切る際は癖の状態やカットをした後の変化なども頭に入れておきながらスタイルを作っていきましょう。
今回のご要望としては
- 癖は抑えてボリュームを落としたい
- ぺたんこなストレートは嫌
- 毛先は動きが感じられるようにしたい
というものです。
縮毛矯正は癖を伸ばして真っ直ぐに仕上げる技術なので丸さに関しては過度の期待は禁物です。
それを理解いただいた上で施術を行っていきます。
【ショートヘアに縮毛矯正】ぺたんこにせず丸さを残してかけた後の状態
仕上がりの状態です。
全体的に根元から中間まではしっかりと癖を伸ばしております。
毛先に関しては乾かしただけでも気流れができるように動きを感じられる仕上がりにしております。
Beforeの状態では硬く見えていた髪も柔らかな見た目に変化していきましたね。
全体をお見せさせていただいた時に想像以上の仕上がりです!とお喜びいただけました。
縮毛矯正もかけ方一つで様々なニュアンスへと変化させる事ができます。
ショートヘアの縮毛矯正で大切なこと
縮毛矯正は癖を真っ直ぐに伸ばす技術です。
同じ定義であることに違いはありませんが、ロングの方へのアプローチとショートの方へのアプローチは異なります。
ロングの方は癖を抑えながら艶感や手触りを重視して作ります。
対してショートヘアの場合は見た目の柔らかさや自然な質感を重視して作ります。
そのため、1番に意識して仕上げるべきはショートスタイルとマッチした自然な見た目です。
ショートスタイルに柔らかい縮毛矯正をかけるには薬剤コントロールが重要
縮毛矯正で重要な要素を占めるのは薬剤のパワーのコントロールです。
例えば今回のお客様の癖を伸ばすにあたって適切なパワーを50としましょう。(上の図を参照)
僕自身の見解では45以下を目安に設定をします。
50までは許容範囲ですが、それ以上になるとぺたんこな仕上がりになってしまいます。
仮に今回の仕上がりイメージが癖をしっかりと伸ばしたストレートスタイルであれば問題ありませんが、丸みを帯びた縮毛矯正を作るには少し強すぎてしまいます。
このように作るスタイルのイメージに合わせてどのくらいのパワーが適正なのか?を見極めてコントロールしながら縮毛矯正をかけていく必要があります。
ショートスタイルの縮毛矯正はアイロン選びが命
- 左側はほぼ全ての縮毛矯正で使用しているレギュラーアイロン
- 右側はショートスタイルやボブスタイルで使用する専用アイロン
ぱっと見た印象で太さが違うことがわかると思います。
癖を伸ばすだけを考えるのであれば太いアイロンでも可能ですが、短い髪の毛を根本から伸ばして柔らかい質感を作る場合には細いタイプのアイロンが必須となります。
細いアイロンに頼らないとショートヘアの縮毛矯正はできません。
【ショートに縮毛矯正をかけたらぺたんこに?】丸さを作る方法を解説 まとめ
今回の実例から分かるようにショートヘアでもぺたんこにならないように、丸さを残しながら縮毛矯正をかけていくことは可能です。
縮毛矯正=不自然な仕上がりが当たり前と多くの方が思い込んでいますが、実は癖を伸ばす中にも質感を選ぶことや形を補正することもできます。
質感が好みでない場合や髪への負担を気にされている場合には掛け方を改善することでイメージに近い仕上がりが実現可能かもしれません。
お悩みの方は是非ご相談ください。