トリートメントをすると髪が痛むという美容師さんの意見を伺いました。
髪が痛むということは本当にあるのでしょうか?
僕自身もこの意見は聞いたことがあります。
トリートメントが痛むという考え方は過度なヘアケアを行なってしまうと髪の毛に強くコーティングがされてしまい髪の毛に負担をかけてしまいますというものです。
この点については賛同します。
だからといって全てのトリートメントがこれに該当するのか。
またトリートメントで髪の毛のコンディションを向上させることはできないのか。
この点については賛同しません。
トリートメントで1度傷んだ髪の毛を再生させることができないことは前提にしても、髪の毛の質感を擬似的にでも向上させることはできると思っています。
そして髪を扱いやすくすることがダメージの予防にもつながることだと思っています。
目次
トリートメントで髪の毛が痛むということはある
ヘアケアに注力している人ほど上記のような状態に陥りやすくなります。
髪の毛を綺麗に見せようと、もしくは髪をできるだけ痛ませないようにと髪の毛にたくさんのトリートメントをつけた場合は過度なヘアケアになり髪を痛めてしまうケースがあります。
- いくら乾かしても乾かない
- しっかりと洗っているのにベタつく
- 見た目が自然で髪がなびかない
- アイロンやコテを使っても形が変わらない
上記に1つでも該当するような場合は強くコーティングがされ過ぎてしまっている可能性があります。
このような場合は髪の毛の表面にたくさんの油分が張り付いている状態です。
- 中と外の水分が入れ替わらない
- 薬剤を残留させてしまう
- 髪の毛のミイラ化
- カラーやパーマの薬剤が効きにくくなる
上記のような症状が起こります。
では、全てのトリートメントが髪の毛を痛めるのか?
それは違うと思っています。
髪をトリートメントでコーティングする事で次のような効果を得られます。
- 外からのダメージをブロックする
- 中の栄養を抜けにくくする
- 髪を艶やかに見せる
- 手触りをよくする
特にキューティクルの損傷は髪にとって大きな悪影響を及ぼしますが、トリートメントで補う事で擬似的にではありますが髪の毛を守る事ができます。
確かに髪の毛とトリートメントの栄養素は一体化することはできないものの、確実に健康な状態に近づけてくれます。
そして、その方の理想とする状態に髪質をコントロールすることもできます。
- ボリュームのない方→疎水物
- 油分のない方→CMCや糖質
- 髪の元気がない方→酸
- 髪が軽い方→ケラチン
髪の状態や悩みに合わせて 使用する内部の栄養を変化させることで、プラスに補う事ができます。
これらのことからトリートメントは適材適所で使用することで髪の毛を痛めることなく、プラスのヘアケアとして有効であるという事が言えます。
正しいトリートメントケアと間違えたトリートメントケア
髪の毛を痛めてしまうトリートメントは油分で髪の表面にコーティングをする力が強く、何層にも油の膜が重なっている状態です。
1回のシャンプーでは取り切る事ができず、残った油分の上に油分を重ねていっている状態にあります。
前項でも解説しましたが、これでは髪の毛が窒息をしてしまいます。
髪を綺麗に見せるトリートメントは内側には髪質に合わせたトリートメントを表面には擬似的なキューティクルの上に油分が薄く張っている状態です。
この油分の膜はシャンプーで落とす事ができ、リセットされた上に毎日新しい油分を足していくイメージです。
こうする事で髪の毛は常に呼吸ができるイメージでストレスが軽減されていきます。
サロントリートメントの大半はオイルを何層にも重ねていくものになります。
対して髪質改善は上記のように髪質に合わせて適切な栄養を使用し、髪を健康な状態に近づけるものとなります。
ホームケアで意識することは?
1日の終わりには髪のコーティングをリセット(シャンプー)をしてコーティングを貼り直す(トリートメント・アウトバス)事が重要となります。
注意して欲しいことは必要以上にトリートメントをし過ぎたりオイルを重ねすぎると髪を痛めてしまう過剰ケアになってしまう可能性もあります。
またヘアケアを行うことよりも
- 髪を乾かす
- ブラッシングをする
- 熱のダメージを最小限に抑える
といった基礎のヘアケアを意識することで髪の状態は良くなります。
普段できていない事があればこの辺りも見直してみましょう。
結果:トリートメントはした方がいいの?
正しいトリートメントを選択して使用する事ができていれば髪の毛を痛めることはなく、健康な状態に近づけていく事ができます。
トリートメント=痛むという発想は確かにあります。
しかし、それは過度にコーティングを行った場合です。
見た目がベタついたり髪が乾かなくなるほどのコーティングは、髪を綺麗に見せるというよりも やり過ぎたケアとなるので気を付けましょう。