あまりにも伸びなさすぎて縮毛矯正後の仕上げはストレートアイロンで真っ直ぐに伸ばされます。
でも家に帰って髪を洗うと癖が元通りに・・・。
綺麗に縮毛矯正をかけることはできますか?
上記のようなお悩みをお持ちの場合、考えられる原因は2つあります。
- 縮毛矯正がうまくかけられていない
- 髪のダメージが強すぎて痛みで癖が現れている
うまくかけられていない場合であれば髪質を見極めて薬剤とプロセスを設定することでかければ解決します。
ダメージにより癖戻りしている場合には状態によりますが、難しい場合もあるのでカウンセリング次第ということになります。
今回のお客様で言えば縮毛矯正がうまくかけられていないだけのことでしたので問題なく改めてかけさせていただくようにお伝えをさせていただきました。
目次
縮毛矯正が効かない?かける前の状態
まず結論から言えば特殊な癖毛の髪質やダメージによる癖を除けば縮毛矯正で癖が伸ばせないということはありません。
今回のお客様をカウンセリングした結果は癖が強いのに対して、髪の毛が細くてヘアカラーをしているので比較的薬剤のバランスが難しいということは感じました。
ただ、このような状態であってもしっかりと伸ばすことはできると判断してお客様にお伝えをさせていただきました。
後頭部の表面と内側が特に癖が強く出ている部分です。
耳上の部分も強く癖が現れていることがわかります。
髪質と癖とダメージの状態を見極めながら縮毛矯正をかけていきます。
縮毛矯正が効かない?かけた後の状態
仕上がりの状態です。
もちろん洗って乾かしただけなのでストレートアイロンで伸ばしたり、ブローで癖を伸ばすようなスタイリングはしておりません。
膨らんで見えてしまっていた後頭部はしっかりと癖が収まってくれています。
耳上のうねりの部分も綺麗に伸びています。
なぜ縮毛矯正が効かない現象が起こるのか?
細毛でダメージをしているという点から、
『なるべく負荷をかけないように』
『不自然な仕上がりにならないように』
という考えで薬剤のパワーを弱く設定していたのでしょう。
確かに薬剤を弱めればダメージを減らすことはできるかもしれませんが癖を伸ばすことはできなくなります。
薬剤を弱めることがお客様のためになるのか?
薬剤を弱めると言えば聞こえはいいかもしれませんが、いくらダメージが少なくとも癖が伸びなければ縮毛矯正をかける意味がありません。
また今回のように癖が伸びていないことが原因で縮毛矯正をかけるタイミングが早まってしまいます。
今回のお客様の場合は半年に1度のペースで縮毛矯正をかけていけば維持することができる癖の強さだと思います。
しかし癖が伸びきらなければ短い期間の間に縮毛矯正を繰り返さなければいけなくなります。
つまり年間で考えたときに縮毛矯正を余計にかけなくてはいけなくなってしまうので、結果的にはダメージもお金も時間も余計にかかってしまいます。
縮毛矯正が効かないからと言って深追いをすると・・・
今回は伸びなかったという失敗例でしたが、癖が伸びないからといって過度に薬剤のパワーを強めてしまうと毛先がチリチリになってしまうケースも考えられます。
お客様のご来店時の毛先も少しバサつきが見られる状態でした。
弱すぎると癖が伸びないと前項でお伝えしましたが、強すぎる薬剤で縮毛矯正をかけすぎると毛先の質感が徐々に荒れていってしまいます。
根元の薬剤に対しては毛先の保護も忘れずに
では、どうすることがベストな選択なのでしょうか?
選択は様々あると思いますが個人的には縮毛矯正と髪質改善を併用することです。
同時に行うことで髪の質感を高めることができるのはもちろん、根元の薬剤が触れた時にブロックしてダメージの負荷がこれ以上にかからないようになります。
当店では縮毛矯正のお客様には髪質改善は必須でおつけしていますが、その理由はダメージの予防のためです。
縮毛矯正をかけるにあたっては伸ばすということよりも失敗をしないということが最も重要だと思うので安全性を高めるために毛先の保護はマストです。
縮毛矯正が効かないことはある?まとめ
確かに伸ばしにくい癖の種類や伸ばしきれない癖毛があることは確かです。
それでも9.5割の癖毛は縮毛矯正によって伸ばすことは可能だと思っています。
もしも縮毛矯正をかけているのに何回かけても伸びが甘いという場合には薬剤の設定が弱いなどの原因があると思います。
その担当者にこだわりがないのであれば、無理をしてかけることを依頼すると失敗をする可能性が高いと思うので縮毛矯正を得意としている美容師さんに依頼されることをお勧めします。
縮毛矯正は1度の失敗が命取りとなるので慎重に付き合っていきましょう。